骨盤底筋の機能低下や尿漏れが気になる方へ
「産後、尿漏れが気になるようになった」
「更年期に入ってから、下腹部の力の入りにくさを感じる」
「くしゃみや咳をしたときに、少し漏れてしまう」
このような変化を感じたとき、骨盤底筋のトレーニングを意識し始める方も多いのではないでしょうか。
もちろん、骨盤底筋を鍛えることは大切です。
しかし、骨盤底の悩みは、年齢やライフステージによってその背景や必要なアプローチが異なります。
今回は、2026年7月25日・26日に岐阜県岐阜市で開催された「第28回日本女性骨盤底医学会」に参加した内容を踏まえながら、骨盤底の役割と、女性が生涯を通じて快適に過ごすために大切な考え方をご紹介します。
骨盤底筋は、骨盤の底を支える筋肉
骨盤底筋は、骨盤の底にハンモックのように広がり、膀胱・子宮・直腸などの骨盤内臓器を下から支えている筋肉群です。
呼吸や姿勢保持に関わる体幹のインナーマッスルの一つでもあり、くしゃみや咳、ジャンプ、重い荷物を持つときなど、腹圧が高まる場面では骨盤内臓器を支え、排尿や排便のコントロールにも関わっています。
骨盤底筋は体幹機能にも関わっているため、その働きが低下すると、呼吸や姿勢、動作との連動にも影響することがあります。
骨盤底の悩みは、ライフステージによって変化する
骨盤底の悩みは、女性のライフステージに応じて、その内容や背景が変化していきます。
・妊娠・出産による骨盤底への負担や産後の尿漏れ
・更年期におけるエストロゲン低下に伴う組織の変化
・加齢や筋力低下に伴う骨盤底機能の変化
・高齢期にみられる骨盤臓器脱などの疾患
このように、同じ「尿漏れ」という悩みであっても、産後の一時的な機能低下によるものと、更年期以降のホルモンバランスの変化によるもの、加齢に伴う組織の変化によるものとでは、その背景が異なります。
尿漏れは身体的な不快感だけでなく、運動や外出への意欲を低下させる要因にもなります。
「漏れるかもしれない」という不安から、活動量そのものが減ってしまう方も少なくありません。
なお、症状が強い場合や、骨盤臓器脱などの疑いがある場合には、まず婦人科や泌尿器科などの医療機関で状態を確認することが大切です。
骨盤底の安定は、体幹・全身機能にも関わる
骨盤底筋は、単独で働いているわけではありません。
横隔膜・腹横筋・多裂筋などとともに、呼吸や腹圧調整、姿勢保持に関わる体幹機能の一部として働いています。
そのため、骨盤底筋だけを個別に鍛えるのではなく、呼吸や体幹、下肢の動きと連動して働かせることが重要です。
骨盤底筋を呼吸や体幹と連動して働かせることは、姿勢保持や日常動作をより安定して行うための一つの要素になります。
医学的な知見と、運動指導の両面から考える
今回参加した日本女性骨盤底医学会では、泌尿器の障害と骨盤底の関係についても多く取り上げられていました。
骨盤底の不調は、単に「筋力が弱いから」で片づけられるものではありません。
泌尿器系の疾患や神経系の問題などが関係しているケースもあるため、医学的な視点から状態を確認することと、運動指導の視点から身体機能を高めていくこと、その両方をあわせて考えることが重要です。
「トレーニングによって改善を目指せる部分」と「医療機関での診断や治療が必要な部分」を見極めながら、それぞれの方に合った運動を提案していくこと。
これが、女性の骨盤底の悩みに向き合ううえで欠かせない視点だと考えています。
CLUB100が目指す、機能運動としての骨盤底ケア
神楽坂の会員制パーソナルジムCLUB100では、骨盤底筋だけを個別に鍛えることでトレーニングを完結させることはありません。
まず、呼吸、姿勢、体幹、骨盤の状態を確認したうえで、
・どのような場面で尿漏れや違和感を感じるのか
・出産や治療の経験があるか
・運動や外出にどのような影響が出ているか
・どのような身体、生活を目指したいか
といった、お一人おひとりの身体の状態や生活背景、目的を丁寧に伺います。
そのうえで、エコーや専用ツールなどを活用しながら骨盤底筋の働きを確認し、まずは骨盤底筋そのものを意識して働かせるところから始めます。
そこから、呼吸や体幹と連動させ、さらに下肢の動きを組み合わせながら、立つ・歩く・階段を上るといった実際の生活動作の中で使える力へとつなげていきます。
それが、CLUB100が大切にしている「機能運動」という考え方です。
CLUB100トレーニング紹介ページ:「骨盤底筋トレーニング」
ENCOMPASSを活用し、低負荷から動的な運動へ
その実践のひとつとして、CLUB100では「ENCOMPASS」というトレーニング機器を活用しています。
ENCOMPASSは、グライドボードの傾斜を調整することで、身体にかかる負荷をその方の状態に合わせて設定できることが特徴です。
骨盤底筋を意識して働かせる運動から始め、呼吸や体幹、下肢の動きと連動させ、さらにジャンプのような動的な運動まで段階的に進めることができます。
立位でのジャンプでは、着地の衝撃や腹圧の上昇に伴い、骨盤底にも大きな支持力が求められます。
ENCOMPASSでは、身体にかかる負荷を調整しながらジャンプ動作を行うことができるため、より低い負荷から動的な運動を練習することができます。
骨盤底筋に必要なのは、単に強く収縮できることだけではありません。
歩く、階段を上る、咳やくしゃみをするといった、身体への負荷が変化する場面で、呼吸や体幹、下肢と連動しながら適切なタイミングで働くことも重要です。
低負荷の環境から始め、徐々に実際の生活に近い動作へつなげていくことで、「鍛えた骨盤底筋を日常生活の中で使えるようにする」ことを目指します。
学会での学びを、専門性としてさらに深めていく
今回の学会を通じて、女性医療の専門的な知見と、運動指導の知見をかけ合わせることの重要性を、あらためて実感しました。
産後から更年期、そして高齢期まで、女性が生涯を通じて抱える骨盤底の悩みに、より的確に向き合っていくためには、医学的な知識を継続してアップデートし、それを実際の運動指導へと落とし込んでいく力が欠かせません。
今後も女性医療に関する専門知識を深めるとともに、そうした知見を持ったトレーナーの育成にも力を入れていきたいと考えています。
◆骨盤底の乱れが気になる方へ◆
「産後、尿漏れが気になっている」
「更年期に入り、下腹部の変化を感じる」
「運動や外出に不安を感じている」
「体幹から身体を整え直したい」
そのような方は、ぜひ一度、神楽坂パーソナルジムCLUB100へご相談ください。
一人ひとりの身体の状態やライフステージ、生活背景を確認し、目標に合わせて、どのような運動が必要なのかをご提案します。
