頸椎だけでなく全身から考える姿勢改善

ストレートネック・首こり・肩こりが気になる方へ

デスクワークやスマートフォンを使う時間が長くなり、

「首がいつもこっている」
「肩が重い」
「首を動かすと違和感がある」
「ストレートネックと言われたことがある」

といった悩みを抱える方は少なくありません。

こうした症状があると、どうしても「首が悪いのではないか」と考え、首を伸ばしたり、揉んだり、首の筋肉だけを鍛えたりしたくなります。

しかし、首は身体から独立して存在しているわけではありません。

頭部の位置、胸椎、肩甲骨、骨盤、呼吸、体幹、さらには普段の姿勢や生活習慣まで、さまざまな要素の影響を受けながら頭を支えています。

そのため、首や肩の不調を考えるときには、「首に何が起きているのか」だけでなく、「なぜ首に負担が集まっているのか」という視点を持つことが大切です。

頸椎は「重い頭を支えながら動かす」場所

首の骨である頸椎は、7つの椎骨が積み重なってできています。

頸椎には大きく分けて、

頭を支えることと、
頭をさまざまな方向へ動かすこと

という2つの役割があります。

頭部の重さは、目安として体重の約10%にもなります。

体重60kgの方なら約6kg。これだけの重さがある頭部を、小さな頸椎とその周囲の筋肉が日常的に支えていることになります。

しかも首は、前後に曲げる、横を向く、傾けるなど、非常に多くの動きを行います。

つまり首は、「安定して支えたい」と「自由に動かしたい」という2つの役割を同時に求められている部位なのです。

頭が前に出ると、首や肩は頑張り続けることになる

デスクワークやスマートフォンを見るとき、気づかないうちに頭が身体より前方へ移動していることがあります。

頭が身体の上に自然に乗っていれば、その重さを頸椎だけでなく身体全体で支えられます。

一方、頭が前方へ移動すると、頭が前へ倒れないように首の後ろ側や肩周辺の筋肉が働き続けなければなりません。

短時間であれば大きな問題にならなくても、毎日何時間も同じ状態が続けば、首や肩に負担が集中しやすくなります。

ここで重要なのは、単純に「頭を後ろに戻せばよい」という話ではないことです。

「首だけ」直そうとしてもうまくいかない理由

たとえば、背中が丸まって胸椎が十分に動かなくなっている状態を考えてみましょう。

その上に頭を乗せるためには、どこかで位置を調整しなければなりません。

また、肩甲骨の位置や動き、骨盤の傾きなどが変われば、その上に続く背骨の状態も変わってきます。

つまり、

骨盤、胸椎、肩甲帯、頸椎、頭部は、それぞれが互いに影響しながら姿勢をつくっています。

首こりだから首、腰痛だから腰というように、症状がある場所だけを見るのではなく、その場所に負担を集中させている身体全体の状態を確認することが重要になります。

呼吸の状態も首の負担に関係します

もう一つ見落とされやすいのが「呼吸」です。

呼吸では、肺そのものだけでなく、横隔膜や肋骨の間にある筋肉などが働き、胸郭を広げたり縮めたりしています。

ところが、長時間同じ姿勢で過ごし、胸郭の動きが小さくなっていると、呼吸の際に本来よりも首周辺の筋肉を使いやすくなることがあります。

首には斜角筋や胸鎖乳突筋など、呼吸を補助する筋肉もあります。胸郭の動きが小さくなるなどして、これらの筋肉が呼吸のたびに過剰に働けば、首周辺の緊張につながる可能性があります。

そのため首の状態を見る際には、胸郭の動きや、無理なく呼吸できているかという視点も重要です。

ストレートネック=必ず首が悪い、ではありません

「ストレートネックと言われたので、そこを治さなければ」と考える方も多いと思います。

しかし、身体の形だけで、その人の不調をすべて説明できるわけではありません。

同じような姿勢でも症状のない方はいますし、反対に見た目の姿勢に大きな問題がなくても、首や肩の不調を感じる方もいます。

重要なのは、ストレートネックという言葉だけにとらわれず、

実際にどのような姿勢をとっているのか
どの部分が動きにくいのか
どの部分に負担が集中しているのか
必要な筋力や安定性があるのか

を一人ひとり確認することです。

首や肩の不調に必要なのは「ほぐす・伸ばす」だけではありません

首や肩がつらいとき、ストレッチやマッサージで楽になることはあります。

これは決して悪いことではありません。

しかし、一度身体をほぐしても、翌日から同じ身体の使い方、同じ姿勢、同じ生活を繰り返せば、再び同じ場所へ負担が集まる可能性があります。

そこで運動では、まず身体の状態を確認し、

必要な部分の動きを取り戻す → その状態を支える → 動きの中で使えるようにする

という流れが重要になります。

たとえば胸椎や肩甲帯の動きを整えたうえで、体幹や背面の筋肉を働かせる。

さらに立つ、座る、歩くといった日常動作の中でも、その状態を保てるようにしていく。

「柔らかくする」だけでも、「筋力をつける」だけでもなく、その人に何が必要なのかを見極めることがポイントです。

頸椎の構造や働き、ストレートネック、首こり・頸部痛などについて、さらに詳しく知りたい方は、中野の著書『すごい頸椎(2026年9月18日発売)』もぜひご覧ください。

普段の生活習慣も身体の一部です

トレーニングを週に1回行ったとしても、残りの時間の多くは日常生活です。

長時間のデスクワーク、スマートフォンを見る姿勢、運動不足、睡眠、疲労など、普段どのように身体を使っているかによっても状態は変化します。

だからこそ、運動だけで身体を変えようとするのではなく、

「同じ姿勢を長時間続けていないか」
「身体を動かす機会が減っていないか」
「普段どこに力が入りやすいのか」

といった生活の中での身体の使い方にも目を向けてみましょう。

CLUB100では、首だけではなく身体全体を評価します

CLUB100の「姿勢改善(首・肩こり・腰痛対策)」では、首や肩、腰など症状を感じている部位だけにアプローチするのではありません。

まず、姿勢や身体の動き、柔軟性、筋力などを確認し、

どこに動きづらさがあるのか
どこに安定性や筋力が必要なのか
なぜ特定の部位へ負担が集中しているのか

を評価します。

そのうえで、エンコンパスマシンやストレッチポールなどを使用し、胸椎や肩甲帯、股関節などの動きを整えながら、体幹や背面の筋群を中心に身体を支える力を高めていきます。

身体を一度整えて終わるのではなく、その状態を自分自身で維持できるようにしていくことが目的です。

また、普段の姿勢や身体の使い方など生活習慣についても確認しながら、その方の身体の状態に合わせてトレーニングを進めていきます。

首や肩の不調を抱えている方、自分の身体全体を一度確認してみたい方は、

ぜひ一度、神楽坂パーソナルジムCLUB100へご相談ください。

※手足のしびれや筋力低下、手先の細かな動作がしにくい、歩きにくい、症状が急に強くなっているなどの場合には、自己判断で運動を始めず、まず医療機関へご相談ください。

この記事の監修者

中野ジェームズ 修一

中野ジェームズ 修一

最高技術責任者

日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。 「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球の福原愛選手やバドミントンの藤井瑞希選手など、多くのアスリートから絶大な支持を得る。 2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化も担当。 近年は超高齢化社会における健康寿命延伸のための啓蒙活動や、生活習慣病対策を軸とした企業の健康経営サポートなどにも注力している。 主な著書に『医師に運動しなさいと言われたら最初に読む本』(日経BP)『青トレ』(徳間書店)などベストセラー多数。書籍の累計発行総数は200万部を超える。「NHK趣味どきっ!柔軟講座」や「世界一受けたい授業」などテレビでもおなじみ。

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